作品研究 か

★★★★・ 海底超特急マリンエクスプレス【かいていとっきゅうまりんえくすぷれす】

日本テレビ系列にて毎年8月に放送されている「24時間テレビ」の枠内で1979年に放送された、手塚治虫原作、およそ1時間30分のアニメ作品である。舞台は西暦2002年、アメリカと日本を結ぶ「海底超特急マリンエクスプレス」の試乗会にまつわるお話。海底の透明なチューブの中を、跨座式モノレールのような軌道に乗っかって時速約900キロメートルで走行し、アメリカと日本の間はおよそ40時間で結ばれる。

実際の鉄道を描写したわけではないのでリアルかどうかはよくわからないが、1979年の作品とは思えないほど作りがしっかりしているので、今見ても十分鑑賞に堪える作品だと思う。

★★★・・ 科学忍者隊ガッチャマン【かがくにんじゃたいがっちゃまん】

リニアモーターカーが悪者に乗っ取られるというエピソードが存在する。軌道を壊して脱線させてしまうのだが、そのような障害があった際は列車を自動的に止める安全装置などを搭載していなかったのであろうか。

★★★・・ 学校の怪談【がっこうのかいだん】

映画や小説など同名の作品は多いが、ここで取り上げるのはアニメ版。近年開発が進んで急に人口が増えたニュータウンを舞台にしていると思われる。鉄道が通じていてオープニングにも電車が通過するシーンが見られるが、直接電車が関係したエピソードは確認できていない。田舎に行く際主人公達が列車に乗っているシーンはあるのだが、その描写はかなり残念なものである。鉄道的な意味でのクオリティーは…低いかな。まあ、このアニメの特徴は、毎回無意味に挿入されるパンチラシーンである。しかもこれを深夜アニメとしてでなくゴールデンタイムに流しちゃうからお茶の間が凍り付くではないか。

★★★・・ かってに改蔵【かってにかいぞう】

坪内地丹(つぼうちちたん)という鉄道マニアが登場する。発言もかなりマニアックである。「TKT8000と言って…昭和63年に第三セクターになった中村線の…」などがその例。HOゲージを集めているらしい。

★★★★・ 河童のクゥと夏休み【かっぱのくぅとなつやすみ】

まだ鉄道を知らないカッパのクゥに、主人公が西武鉄道の新2000系もしくは9000系と思われる電車を指さして「でっかい乗り物」と教えている場面がある。先述の通り、鉄道は知らない人がいない物であるため、登場するキャラクターが鉄道を知らない、もしくは珍しがることで、そのキャラクターが価値観の異なる世界から来たことを印象づける演出として使われることがある。他の星から宇宙船に乗ってとかタイプスリップで過去からとか天界から人間界に遣わされてとか、よくある設定である。カッパのクゥは江戸時代から石になっていたという設定なので、タイムスリップに近いのであろうか。といかく、クゥが鉄道を知らないことによって、クゥが現代の生き物ではないことが強調される効果がある。

その他、新幹線E2系電車、キハ100形気動車などが登場する。それぞれしっかり観察されており、実物に忠実な表現がなされている。

★★★★・ かなめも【かなめも】

地下鉄丸ノ内線の御茶ノ水付近が登場。中央線、総武線、そして丸ノ内線が交差している所である。若干丸ノ内線の編成が長すぎる気もするが、作画自体はしっかりしている。

★★★★・ CANNAN【かなん】

中国が舞台のお話。砂漠の中を走る列車でのカナンとアルファルドの決闘シーンは秀逸。列車内での撃ち合いの他、屋根の上でのバトルもある。

★★★★・ かのこん【かのこん】

アニメにおいて風谷町駅という駅(2面2線の対向式ホーム)、そして、おそらく西武鉄道あたりを元にして描いたと思われる黄色い電車が登場。ただしあまり似ていない。

★★★★・ Kanon【かのん】

第1話の冒頭で雪の中を疾走する列車のシーンがある。複線電化、車両はステンレス製でボックスシートのようだ。3扉車。片開きである。戸袋窓はない。その後のシーンでは京阪の守口市駅が登場する。ここはある程度リアルであった。 また札幌市電も登場。

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