作品研究 お

★★★★・ 美味しんぼ【おいしんぼ】

新幹線が登場する回が何回かある。かなりの長期にわたって描き続けられた作品であるため、0系が登場したり300系が登場したり700系が登場したりと、登場する車両も数世代にわたっている。ただしどことなく違和感がある。

★★★★・ おジャ魔女どれみ【おじゃまじょどれみ】

リアル世界において、京阪の6000系がおジャ魔女どれみのラッピング電車になったことがある。アニメとは関係ないけど。舞台は美空市という所らしい。美空駅という駅が存在している。

★★★・・ おじゃまんが山田くん【おじゃまんがやまだくん】

絵はかなりテキトーであるが鉄道的には熱い描写が多数見られる。テキトー描写としては、東京駅を鳥観した絵が出てくるのだが、明らかに新幹線と在来線の線路がつながっている。架線電圧も違えば軌間も違うのでフリーゲージトレインでも無い限り相互乗り入れは無理である。まぁ、全体的にそういう絵柄なので気にならないと言えば気にならない。

 特筆すべきは第48回「みのるとブルートレイン」の回と、第99回「寝かせてくれない寝台車」である。このアニメが制作されたのが1980年で、当時はブルートレインがブームになっていたことをうかがわせる。加えて国鉄の赤字体質や度重なる運賃値上げ、サービスの悪さも問題視されていた時代であり、作品中に風刺として盛り込まれている。運転士が車内で酒盛りをしており、線路はどこまでもあるから酒を飲んで運転しても事故にはならないと豪語している描写がある。不真面目な勤務態度を皮肉った描写であろうが、1984年にはブルートレインの運転士が実際に飲酒して勤務に携わり、西明石駅で制限速度を無視して脱線事故を引き起こしている。このエピソードの放映が1982年であるから、なかなか的確な予測であったといえよう。静岡駅の駅名標が描かれているシーンがあり、隣の駅が用宗(もちむね)と草薙(くさなぎ)になっているところにも歴史を感じる。現在は新駅が開業しており、それぞれ安倍川(あべかわ)と東静岡になっている。

★★★・・ おねがい☆ツインズ【おねがい☆ついんず】

おねがい☆ティーチャー」の続編であり、舞台のモデルも同じ長野県である。大糸線の信濃木崎駅や127系が登場。127系はちょっと残念なクオリティーな気もするけれど。ただ、ワンマン運転を告げる車内放送は実物を忠実に再現している気がした。物語の冒頭に登場する列車はJRマークの色からして九州のどこかか。同じく冒頭の鉄道ガードは秋葉原駅近くの総武線である。

【関連作品】あの夏で待ってるおねがい☆ティーチャー

★★★・・ おねがい☆ティーチャー【おねがいてぃーちゃー】

長野県の大町市が舞台になっている。JR大糸線の海ノ口駅や稲尾駅などが登場し、その他オープニングには付近の踏切の描写も存在。実物にかなり忠実に再現されており、大町市には鉄道の他にも背景の元になった建物や風景が数多く存在する。特に海ノ口駅には作品のグッズや交流ノートが置かれるなど、作品を慕って舞台を訪れるファンの交流の場となっている。

作品とは直接関係ないが、このアニメの背景を使った大糸線4駅の入場券が信濃木崎駅のみどりの窓口で販売されたことがある。なにやってんだJR東日本長野支社。いいぞもっとやれ。

【関連作品】あの夏で待ってるおねがい☆ツインズ

★★★・・ 帯をぎゅっとね!【おびをぎゅっとね】

東海道新幹線が登場。また、発車していくブルートレインの最後尾に電気機関車が連結されているシーンがあった。…まさか佐世保?…まさかね。

★★★★・ おぼっちゃまくん【おぼっちゃまくん】

主人公が記憶を失い、サーカスの団員になってしまうエピソードがある。友人の貧乏人が九州で偶然発見し、記憶を取り戻させたはいいものの、東京まで戻るお金がない。そのため、ブルートレインの機関車にしがみついて帰ろうとするも、途中で落ちてしまい、反対側を走っている583系と思われる車両にはねられそうになり、慌てて線路から脱出。

★★★★・ おもひでぽろぽろ【おもいでぽろぽろ】

会社勤めの主人公は、休暇を取り、ブルートレインあけぼの号に乗って山形の知り合いの農家の家へ向かう。上野駅の様子やブルートレインの車内など、忠実に描かれている。まだ奥羽本線が全線狭軌で、あけぼの号が山形駅を経由していた頃の話である。山形新幹線が開通した後のあけぼの号は上越線経由となり、山形へ立ち寄ることはなくなった。山形駅の描写もリアルだが建て替えられてしまったので現存しない。車に乗った後にくぐる線路のガードも道路改良により拡張されてしまっている。主人公の思い出の中で、新幹線0系電車に乗って熱海へ行くシーンも存在。またラストシーンにも455系が登場するなど、見所は多い。最後に電車に乗る駅は仙山線の高瀬駅がモデルと思われるが、こちらも既に建て替えられてしまっている。思い立って折り返す駅は山寺駅か。主人公は仙山線で仙台へ出て、新幹線で東京へ帰る予定だったと思われる。